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お知らせ

2005年09月19日
第1回がん治療認定医WG会合基本合意(案)

日時 2005年9月19日(月)9:00~11:00
場所 東京ステーションホテル蘭の間
出席者 日本癌学会 今井浩三
日本癌治療学会 西山正彦、北島政樹
日本臨床腫瘍学会 大江裕一郎、山本信之、西條長宏
全国がん(成人病)センター協議会 土屋了介、森武生
庶務的業務担当 久保田哲朗、桜井美幸(日本癌治療学会)
欠席 広橋説雄(日本癌学会)、高後裕(日本癌治療学会)

開会に先立ち庶務的業務担当の日本癌治療学会より経緯の説明があり、全員の自己紹介が行われた。その後、議長を予定していた高後委員病欠のため議長の選出が討議され、日本癌学会の今井委員が選出された。

基本合意

日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会は日本医学会の提言『①がんに関する基盤的な幅広い事項、すなわちがんの細胞生物学、病理・病態、診断、治療(緩和医療)、予防に関する知識・技術を取得していることを認めるがん治療認定医制を設ける。②がん治療認定医制に関する共通カリキュラムの作成を(1)日本癌学会、(2)日本癌治療学会、(3)日本臨床腫瘍学会の3学会が中心となって作成(必要に応じて他学会も参加)し、その認定も3学会共通で行う。なお共通カリキュラムの内容、認定方法に関して3学会間で、今後合同の委員会などを設けて具体的な方策を協議する。これらの事項に関する庶務的業務を日本癌治療学会が取り扱う。③がん治療認定医の上に、がん薬物療法専門医(日本臨床腫瘍学会)、(がん)放射線治療専門医(日本医学放射線学会)、その他がん治療に関する専門医(その他のがん治療関連学会)をおき、がん治療に関して認定医と専門医の2段階制とする。』に基づき、(1)既存Clinical Oncologistのボトムアップ(2)新規Clinical Oncologist育成のために「がん治療認定医」制度を発足させる。その庶務的業務は日本癌治療学会が担当する。

(1) 総論

  • 認定母体は日本医学会とすることの可能性を、 3学会より提案する。
  • がん治療認定医修練開始は初期研修終了後とし、3~5年程度の修練後認定医取得可能とする。
  • 各がん専門関連学会および専門医制度との位置づけについては、現在は取り決めず「がん治療認定医」発足後個別学会とのすり合わせを行う。
  • 国民の要望に応えるため可及的速やかに認定制度の確立を目指す。

(2) 教育カリキュラム、教育セミナー

  • カリキュラムと試験問題を担当するWGを3学会・全がん協で構成する。
  • WG委員は各組織2名とする。
  • 教育カリキュラムは、認定施設(後述)における臨床経験と学会セミナーにより実行する。
  • 学会セミナーについては3学会間(あるいは関連学会も含めた)の相互乗り入れを基本とする。
  • 臨床経験については認定施設における在籍期間ばかりではなく、実際の経験症例数なども勘案する。
  • 学会セミナーは1回500人程度の規模までと考えるのが妥当ではあるが、拡大の可能性について今後の検討課題とする。
  • 教育カリキュラムの実質を担保するため試験を行う。
  • 評価抽出にあたっては専門領域に偏らないよう「基盤的」問題を中心とする。
  • 試験の合格率は70%程度を目安とする。
  • 試験の時期、場所についてはWGで検討する。
  • 試験の方法についてもインターネットの利用なども含め、今後検討を重ねる。
  • 試験におけるsubspeciality(例えば消化器・呼吸器・婦人科など)の設置については継続協議とする。

(3) 施設・医師の認定

  • 認定施設・認定医についてのWGを3学会・全がん協で構成する。
  • WG委員は各組織2名とする。
  • 認定施設は特定機能病院、地域がん診療拠点病院、全がん協参加施設を中核とし、その他各個別学会からの推薦施設をWGで評価する。
  • 厚生労働省は、認定施設の数として250施設位を適正と考えている。
  • 認定医申請条件としては、日本医学会加盟の学会員であることを条件とする。
  • 3学会の会員については、特別申請費として他個別学会の会員よりも安くするなど、実務を担当する3学会の労力を運用上担保する。
  • 暫定認定医数、新規認定医数の適正規模については継続審議とする。

(4) その他

  • 本WGにおける各学会連絡委員は日本癌学会(今井浩三)、日本癌治療学会(西山正彦)、日本臨床腫瘍学会(大江裕一郎)、全がん協(土屋了介)とする。(敬称略)
  • 西山委員が、日本癌治療学会がん治療専門医制度規則等をもとに「がん治療認定医制度規則」(案)を作成し、メーリングリストにより持ち回り検討を行う。
  • 本日の合意を各学会に持ち帰り、理事会等の承認後「教育カリキュラム・試験WG」「施設・医師認定WG」委員の推薦を依頼し、庶務的業務を担当する日本癌治療学会で掌握後、今井議長に報告する。
  • 次回本WGの会合は11月頃、東京開催を予定する。

以上